∎ Store Opening Guides :
店舗開業のヒント
お金をかける場所と、その考え方をまとめたQ&A
無駄な出費を抑え、本当に必要なところに、適切なタイミングで賢くお金をかける方法について、詳しく解説しています。
Q1. 融資って、どのくらい借りられる? サポートって必要?
A. 自己資金の2〜3倍が目安です。数字が苦手でも、ちゃんと伝わる方法はあります。
✅ たとえば、こんなふうに考えられます。
自己資金300万円 → 融資600〜900万円が目安
日本政策金融公庫の創業融資は、はじめての開業にぴったり
飲食や美容など、初期費用がかかる業種では、もう少し大きな額を考えてもOK
✅ サポートって、本当に必要?
ひとりでやろうと思えば、できなくもない。 でも「ちゃんと伝える」って、案外むずかしい。書類の数字に、あなたの考えがちゃんと乗ってるか? それが見られてるんです。
公庫では「計画の信頼性」や「収支の整合性」が大事
通るかどうか不安な人ほど、サポートがあると安心です
🍳 弊社のサポートの特長
融資サポートは、開業融資に強い専門家が対応します。
飲食業の方には、調理師免許を持つ中小企業診断士が
美容や小売などには、実績豊富な行政書士が
業種ごとの「通る計画」を、一緒に組み立てていきます。
✅ サポートプラン(自己資金300万円/融資900万円想定)
プランご利用対象費用① 成功報酬型自己資金がない方融資額の3%(約27万円)② 定額プラン(おすすめ)自己資金がある方のみ着手金3万円+成功報酬6万円=計9万円
💡 どちらが向いているかは、無料面談でお話しながら決めています。
📣 最後にひとこと
融資って、「やりたいことの応援金」じゃなくて、「毎月返していけるか」の現実を見るお金です。だからこそ、数字と暮らしの両方に詳しい人と進めると、背伸びせずに、ちゃんと前に進めます。まずは「このくらい借りたい」より、「このくらいなら返せそう」の感覚から、一緒に考えてみませんか?
Q2. 補助金っていつ・どんなときに使えるの?
A. 使えるのは「開業後」。採択が出る前に動いてしまった支出は、対象外です。
補助金でできること(たとえば…)
看板やチラシ、WEB制作など“販路拡大”のための支出
小規模事業者持続化補助金なら、ブランディング・広告系の費用も対象に
⚠️ ただし、補助金には“タイムラグ”があります
申請 → 採択 → 交付 → 実績報告まで、ざっと3〜4ヶ月
補助対象になるのは「採択された後の支出」だけ
→ 先に契約・発注してしまうと、補助金は使えません
計画への組み込み方のコツ
「補助金があるから、開業できる」と考えると、計画が崩れやすい
いったん自己資金や融資で“本体の開業”を済ませたあとに、
「もし通れば、追加のPRや改善費用にまわそう」くらいの気持ちが◎
📣 最後にひとこと
補助金は“あとから追いかけてくるごほうび”みたいなもの。「使えたらラッキー」くらいが、現実的で後悔がない。本当に大事なのは、“補助金がなくても開業できる状態”を先につくっておくことです。
Q3. 内装費を抑えたいけど、安っぽくならないか不安。
A.
ちゃんと考えれば、安くても“そうは見えない”お店がつくれます。大事なのは、「どこにお金をかけるか」をはっきりさせること。
✅ お金をかけるべき場所
ファサード・照明・看板:印象を決める3点セット。ここは少しがんばる。
見せ場を1ヶ所つくる:カウンターでも壁でも。“どこを写真に撮られたいか”を考える。
✅ 削ってもいいところ
バックヤードや天井・床:見えない部分は塗装や既存利用で十分。
家具・小物・装飾:最初は最低限でOK。お店が育つ中で足していける。
💡 コツは、「全部をちゃんとしない勇気」
本当に“印象”をつくってるのは、全部の中の一ヶ所だけ。そこに集中すれば、お金がなくても「好きだな」って思われるお店になります。
📣 最後にひとこと
「安くつくる」と「安っぽく見える」は違います。全部じゃなくて、どこか一ヶ所がちゃんとしていれば、それだけで“好きだな”と思える空間になります。
Q4.「小さい店舗」の方がうまくいくって本当?
A.
やっていけるかどうかは、「この広さで、どんなふうに日々をまわせるか?」を、先に想像できているかどうか、です。
小さいお店は、家賃も光熱費も抑えやすい。でもそのぶん、余裕がない場所も多い。
借りる前に、この広さでどう回せそうか?図面で考えておくと、「やっていけそうかどうか」が、ぐっとリアルになります。
✏️ 私たちは、気になる物件があれば、図面をつくって、いっしょに考えます。
✅ 小さな店舗のメリット
家賃や光熱費を抑えやすい
→ 固定費が少ないぶん、はじめやすいのは、たしかです。設計やデザインに集中しやすい
→ 店の“顔”になるところを、ちゃんとつくれば、伝わるお店になります。ひとりで回せるサイズ感
→ 最低限のスタッフ、最小限で運営しやすいのも特徴です。
⚠️ 小さな店舗ならではの「制限」もあります
売上の上限が見えやすい(席数が少ないため)
席数や収納、動線に余裕がない
音やにおいが客席に届きやすい
💡 借りる前に、「できること・できないこと」を見ておくとラクです。
小さいお店は、工夫が伝わりやすい。でも、その工夫は“あとづけ”だと、やりにくいこともあります。だから私たちは、気になる物件があれば、図面をつくって、一緒に考えます。
たとえば――
席数はいくつ入る?
厨房の広さや収納は足りる?
動きやすい回遊動線はつくれる?
客単価を上げられる“見せ場”は確保できる?
こうしたポイントを、図面で先に見てみることで、家賃とのバランスや「やっていけそうかどうか」の感覚が、自然と見えてくるんです。
📣 最後にひとこと
小さな物件こそ、“数字と空間”をセットで考えることが大切。
この広さで、どんなふうに日々をまわすか?そのイメージができたとき、はじめてその物件が、「いい立地」に変わります。
Q5. 開業までって、どれくらいかかる? いつ、何を頼めばいい?
A.
3〜5ヶ月くらいが目安です。大切なのは、「いつ、何を頼むか」を早めに決めておくこと。
お店づくりは、「この日までに完成させたい」から逆算することで、ぐっとラクになります。そのためには、何をどの順番で頼めばいいかを、最初にざっくりでもいいから決めておくことが大事です
📅 開業までの目安(ざっくり3〜5ヶ月)
物件探し|1〜2ヶ月
→ 希望通りの物件は、意外と見つからないもの。
→ 何件か見ることで、「ほんとうに大事な条件」が見えてきます。設計・工事|2〜3ヶ月
→ 狭い店舗でも、設計と施工でこれくらいはかかります。
→ 動線や素材の選定に、思ったより時間がかかることも。ロゴやWEBなど|設計と並行して
→ 空間の工事とあわせて、ブランドづくりも進めておくのが◎
→ 看板・チラシ・SNSなど、オープンに向けての“伝える準備”を少しずつ。
✏️ こんなふうに頼んでいくと、スムーズです
物件がまだの方
→ まずは「予算と期間の目安」を相談。
→ 私たちは、ヒアリングをもとに、物件・設計・資金計画の順番を整えます。物件が決まりそうな方
→ 設計者に「この物件で、どんな店がつくれるか?」を相談。
→ 借りる前に、図面で動線や席数を見ておくと、あとあとラクです。工事が始まる前
→ ロゴや看板、WEBなど、“集客まわり”の準備もスタート。
→ オープン日から逆算して、じわっと仕込んでいきましょう。
⚠️ 急ぎすぎると、こんなリスクも
物件を決めてから設計者を探す → 工事の時間が足りなくなる
→ 材料や職人の手配に「急ぎ料金」が発生し、工事費がじわじわ上がることも。施工が雑になることもある
→ 工期に追われて、仕上げが甘くなったり、納まりが雑になることも。ロゴや看板を後回し → オープン直前に慌てる
→ お店はできたのに、伝えるものができていないと、スタートがもったいない。保健所の申請を忘れていた → 開業が遅れる
→ 開業1ヶ月前には動いておくのが安心です。
📣 最後にひとこと
開業って、“いつ始めるか”より、“どう始めるか”。
焦らず、でも後手にならないように。その順番さえ決まっていれば、少ない予算でも、納得できる空間がちゃんとつくれます。段取りは、安心をつくるための設計図。 いっしょに組み立てていきましょう。
Q6. 立地ってやっぱり一番大事?
A.
大事なのは、「この場所で週に何人来てくれそうか?」を先に想像できてるかどうか、です。
「人通りがある=売れる」とは限りません。でも、この場所で“自分のお店に”来てくれそうな人がどれくらいか?を先に考えておくと、家賃とのバランスや、やっていけそうかどうかが、ぐっとリアルになります。
🔍 物件を借りる“前”にできること(5つの手がかり)
人通りを見る
→ 平日・土日・昼・夕で、1時間ずつ観察
→ 例:30人/h × 12h × 週6日=2,000人/週
※通行量だけでなく、“立ち寄れそうか”も見るのがコツ近くのお店の入り具合を観察
→ 同業・同価格帯の客入り・混雑時間を見る
→ 滞在時間や回転率が参考になります近隣の店主に聞いてみる
→ 「この辺、平日ってどうですか?」と軽く聞く
→ 数字より、“空気感”がつかめればOKSNSやGoogleマップで“街の熱量”を調べる
→ 投稿数やレビュー件数で、話題性・集客力がわかります
→ 例:「#下北沢カフェ」などで検索ざっくり収支を仮シミュレーション
→ 客単価 × 席数 × 回転数 × 営業日数
→ 例:2,000円 × 30人 × 週6日=週商36万 → 月商144万
→ 家賃が月25万なら「ギリギリかも」、15万なら「いけそうかも」📌 家賃・人件費・仕入れ・返済…引いたあとに利益が残るか?
それが“借りる判断”の現実的な目安になります。
📣 最後にひとこと
立地を「地名」や「家賃」で選ぶのではなく、「週に何人、自分のお店に来てくれそうか?」で選ぶ。それだけで、借りてからの後悔はぐっと減ります。SNSや広告は、あとから加速させる道具。最初は、“自然と届く範囲”から考えておくと、続けやすくなるんです。
Q7. 居抜き物件でも、自分の店らしくできるの?
A.
はい、できます。全部変えなくても、“ちゃんと変わった”って思ってもらえる方法、あります。
居抜き物件は、前のお店の雰囲気が少し残っているもの。でも、「すべてを変える」ことより、「どこを変えると印象が変わるか」を見つける方が、よっぽど効果的です。
✅ “らしさ”が伝わる場所から、変えてみる。
ファサードと看板
→ 外から見た印象が変われば、「新しいお店」だとすぐに伝わります。→ 前の店との“線引き”が、はじまりです。
照明の“光の質”を変える
→ 色温度や演色性(Ra)で、料理や人の見え方はがらっと変わります。→ 電球交換だけでも、世界がちょっと変わります。
塗装とクリーニングで“空気”をリセット
→ 床や壁は「新品」にするんじゃなくて、「前の空気を消す」。それで十分です。
💡 補助金で“伝える部分”を整えるのもひとつの手。
→ ロゴ・WEB・写真・メニューなど、「外に伝える部分」は補助金でも対応可能。
→ 中を変えきれないぶん、外の伝え方で“らしさ”を育てていく。
⚠️ 見落とされがちな注意点
古い厨房機器の修理・買い替えコスト
レイアウトの使いづらさで再施工
においや汚れの“あと残り”
📣 最後にひとこと
「ちょっと変えただけなのに、印象はまるで別物。」
そんなお店をつくるのが、わたしたちの得意な仕事です。
👉 居抜き物件の“リブランディング”も、ぜひご相談ください。
Q8. ロゴやWEBは最初から必要?後でもいい?
A.
ロゴは最初に。WEBは、“使い方”によって、後でも大丈夫なこともあります。
✅ ロゴは、「名前」でもあり「設計図」でもあります。
ロゴ=店名、というお店も多いはず。
そしてその店名は、最初からあらゆる場面で使うことになります。
看板・サイン計画(設計と同時進行)
メニュー・名刺・チラシ(印刷物全般)
SNS・Googleマップ・LINEなどの登録
書類上の表記(保健所、契約関係)
📌 後で変えようとすると、全部やり直しになります。だからこそ、開業準備の最初の段階で「ロゴをつくる」ことが、全体の整え方にもつながるんです。
✅ ロゴは、“お店のコンセプト”を見た目で伝えるもの。
わたしたちは、ロゴを「ただのマーク」ではなく、
「このお店は、どんな価値観を持っているか?」を視覚化するものだと考えています。
だから、空間・言葉・接客といった「店の雰囲気」と統一感があることが大切。
そこに“らしさ”が宿ります。
✅ WEBは、「どう使うか」によって、あとでもOK。
たとえば、こんなケースでは、WEBは“あとから”でも大丈夫です。
地元のお客さんがメイン
SNS(Instagram)とGoogleマップで発信できる
チラシや口コミでの集客を想定している
この場合、まずはお店を開けて、まわすことを優先。必要が出てきたときに“ちゃんと作る”のが、ムダのないやり方です。
✅ でも、こんなときは“最初から”あると有利です。
美容室・サロンなど、予約が必要な業種
→ 自社WEBがあれば予約導線の設計が自由。集客コストの最適化にもつながります。高単価・高級感を重視したいブランド
→ SNSだけでは信頼感や世界観が補いきれないことも。
お店の「ちゃんとしてる感じ」を出したいなら、WEBの存在は強い味方。リスティング広告を検討している方
→ 「◯◯駅 美容室」など、検索キーワードから集客する戦略なら、
WEB+Google広告の組み合わせが非常に効果的。
📣 最後にひとこと
ロゴは、いちばん最初に決めておきたいもの。
看板・メニュー・印刷物・SNS…お店の名前が出る場面は、意外と早くやってきます。
WEBは、必要になってからでも間に合います。
予約や広告、発信が必要になったときに、ちゃんと使える形で整えればOKです。
ロゴやWEBのご相談も、ぜひお気軽にどうぞ。
無理なく、タイミングに合わせて、“伝わる形”を整えていけたらと思います。